クラウド型のメリット
WMSクラウド型とは?
WMSクラウド型とは、インターネット環境が整っていれば、時間や場所を問わず使用できるWMS(倉庫管理システム)です。他社が構築したクライアントサーバーシステムを利用するため、導入までの時間が比較的短く、他の種類と比べると初期費用の負担が少ないです。また、システムやサーバーの運用や保守のための人件費も必要ありません。
MSクラウド型の料金体系は、月額制や重量課金制などさまざまです。設定した機能の量やセキュリティレベル、使用量などに応じて料金は変動します。加えて、WMSクラウド型の多くは、基幹システムをはじめとする、他のシステムとの連携が可能です。しかしながら、連携できるシステムやサービスの種類は、それぞれの商品で異なります。
WMSの種類にはオンプレミス型もある
WMSの種類には、クラウド型以外に、オンプレミス型があります。WMSオンプレミス型は、自社のサーバに商品をインストールして利用する形態です。システムの構築や運用を自社で行うため、カスタマイズ性に優れています。しかし、導入費用が数百万円以上かかることも少なくありません。また、導入後もシステムやサーバーの運用・保守のための人件費が必要です。
さらに、自社ネットワーク内でのみ使えます。そのため、社外からもアクセスしたい場合は、VPN接続や専用線での接続など、社外からのアクセス環境を整えるためのコストが必要です。一般的に、WMSクラウド型よりも準備に手間を要するため、導入から実用までの期間も長くなります。
WMSの選び方
ここでは、WMSクラウド型とWMSオンプレミス型に分けて、各種類に適している方の特長をご紹介します
WMSクラウド型のメリット
ここでは、WMSクラウド型のメリットについてご紹介します。
期費用を抑えられる
自社でシステムを構築する必要がないため、WMSクラウド型の導入の初期費用は、WMSオンプレミス型よりも安いです。また、導入の準備や手間も少ないため、実用開始までの期間が短い点もメリットと言えるでしょう。
場所や時間を問わずに使える
WMSクラウド型は、インターネットを経由して、契約先のクライアントサーバーシステムへアクセスして利用します。そのため、インターネット環境が整っていれば、場所や時間を問わずに利用可能です。さらに、クラウド上で情報が一元化されているため、いつでもリアルタイムの最新情報を確認できます。
操作がしやすい
ほとんどのWMSクラウド型では、各企業のWMS導入目的などに適合する、使いたい機能だけを選択できる仕様です。つまり、不必要な機能のない、使いやすい倉庫管理システムを実現できます。また、初心者の方でも直感的に操作できる、高い操作性を備えた商品が多いです。
選べる機能が豊富
選択する商品によっても異なりますが、150以上の機能を標準搭載した、高機能なWMSクラウド型の商品も存在します。また、多くのWMSクラウド型で、基本機能として搭載されているのが、以下などの機能です。
- 入荷管理
- 出荷管理
- 在庫管理
- 棚卸管理
- 帳票・ラベル発行
サポート力が強い
WMSクラウド型には、以下を始めとする、導入・運用におけるサポート体制が充実した商品も多く見られます。
- 操作サポート
- リモート対応サポート
- 24時間電話サポート
- 24時間チャットサポート
- サポートデスク
商品ごとにサポートの内容や範囲は異なるので注意しましょう。
他のシステムやサービスと連携できる
WMSクラウド型には、以下を始めとする、他のシステムやサービスとの連携ができる商品も多く見られます。
- ECサイト
- 基幹システム
- 販売管理システム
- 運送会社の送状発行サービス
- 配送管理システム
また、商品にもよりますが、自社の他の倉庫との連携や取引先との情報共有目的の連携も可能です。
管理の手間が少ない
WMSクラウド型は、他社が運用・保守を行うクライアントサーバーシステムを利用するため、導入後の管理の手間が少ないです。加えて、サポートがしっかりとした商品を選べば、WNSのために専門知識を有した人材を確保する必要もないでしょう。
自社運用するWMSオンプレミス型の利用では、クラウド型と比較して、導入後の運用・保守・管理の手間が多いです。加えて、専門知識を有した人材のための人件費もかかります。
維持管理コストの予算が立てやすい
WMSクラウド型には、月額制で利用できる商品も多いため、WMSの維持管理コストの予算が立てやすいと言えるでしょう。一方、WMSオンプレミス型の利用では、サーバーの故障など、突発的に発生する維持管理コストがあります。そのため、WMSクラウド型よりは、WMSの維持管理コストの予算立てが難しいと言えるでしょう。
WMSクラウド型のデメリット
続いて、WMSクラウド型のデメリットをご紹介します。
継続的なコストが必要
WMSクラウド型の利用では、毎月、数万~数十万円程度の継続的な使用料の支払いが発生します。予算立てがしやすい反面、WMSクラウド型の使用を続ける限り、毎月の継続的なコスト発生がデメリットの1つです。
一方、WMSオンプレミス型の場合は、自社運用するため、利用料の支払いは必要ありません。しかしながら、導入費用が高額で、導入後の運用や保守のためのコストが必要です。
インターネット環境が整っていない場所では使えない
WMSクラウド型を利用するためには、インターネット環境が必要です。インターネット環境が整っていればどこでも使えることはメリットですが、その反面インターネット環境が整っていなければ使えないことはデメリットと言えるでしょう。
片やWMSオンプレミス型の場合は、自社ネットワーク内であれば使用可能です。しかし、外部と接続したい場合は、接続環境を整えるためのコストがかかります。
オンプレミス型と比べるとカスタマイズ性が劣る
WMSクラウド型は、WMSオンプレミス型と比べて、カスタマイズ性が劣ります。一般的に拡張可能なのは、OS・CPU・メモリ・ストレージ・ユーザー数などの項目のみです。しかしながら、WMSクラウド型の商品選択によっては、100種類以上の機能の中から、自社に適した機能を選べる商品もあります。
一方、WMSオンプレミス型は、必要な機能を必要なときに設定可能です。そのため、WMSクラウド型よりも、カスタマイズ性や自由度は高いと言えるでしょう。
まとめ
WMSクラウド型は、
短期間での導入が可能で、WMSオンプレミス型と比較して導入費用も安いです。また、インターネット環境さえ整っていれば、いつでもどこでも利用できます。
さらに、多くの商品が、各種サービスやシステムとの連携可能です。
しかし、継続的な利用料の支払いやWMSオンプレミス型よりもカスタマイズ性に劣るなどのデメリットもあります。ぜひ、多くのメリットを備えたWMSクラウド型の利用をご検討ください。